今回は、不動産業界や営業マンの間で使われる「タコ」についてのお話です。
不動産業界で営業をしていると、「タコる」という言葉を耳にします(他の業界でも「1タコ」「2タコ」や「タコる」などというようです)。
タコとは、その月に1件も成約が取れていないことを指し、「今月タコりそう」とか、「あの先輩、偉そうに言ってるくせに3ヶ月連続でタコってるんだぜ」などと使います。
タコは神様だとかって言う上司もいましたが、そもそも「タコる」とは一体何なのか、個人的に気になっていたので、この機会に調べてみることにしました。
不動産業界の神様?「タコ」はマイナスイメージ
タコと聞くと、みなさんおなじみ、海の生き物ですね。
不動産業界でタコというと、神様だとして食べない人がいるほど、「畏れ多いイメージ」を持っていたり、「大切なもの」として考える人もいるようです。
1件も契約が取れないことを「タコる」、1件も契約が取れなかった社員のことを「タコ社員」などと呼びます(その人の目の前でタコ社員呼ばわりすることは基本ありません)。
月の下旬になると、「やべぇ、今月タコっちゃうかも…」なんて声が聞こえてきたりもします(笑)
野球用語にも「タコ」がある!?
調べていくと、野球用語にもタコがあるようです。
「3タコ」
野球の試合で、3回打席に立って1回もヒットを打てないこと
Wedio辞書より
https://www.weblio.jp/content/3%E3%82%BF%E3%82%B3
とありました。
不動産業界特有のものかと考えていましたが、ほかの業界でもタコを使うようではありますね。
「タコ」と呼ばれる由来は諸説ある
タコは、0を表す(営業成約が取れていない)というのがなんとなくわかってきましたが、なぜタコなのか。
これには諸説あるようです。
タコの頭が0に似ている?
タコの頭の形が0に似ていることが由来という説があるようです。
言われてみれば、そうなのかもしれませんが、もっと0に近いものってあるような気がしますし、タコの頭の形が0に見えるっていう意識をしている人ってそんなに多くはないように思います。
どこか納得がいかない説ですね(笑)
タコが自分の足を食べるから?
タコは、空腹になると、自分の足を食べるのだとか。
そこから、自滅的行動という意味で、タコが使われるようになった説があります。
不動産業界では、契約が取れないことに対して「タコる」を使いますが、やらかしてしまった場合にも「タコ」を使う場合があります。
「契約0で1タコ、地主の〇〇さんを怒らせてしまって2タコ、あと1タコすればクビだ…」
みたいな感じです。
この業界では、契約0が3か月続き、「3タコになればクビ」というのはあるあるです(あくまで私の経験上ですが、「2ヶ月契約0が続いているから、あの子はリーチだね。」などと取引先の社長がお話ししていたりしました。)
最近はコンプライアンスだとか、従業員を保護する流れになっていますので、肩をトントンと叩いて、退職を促してあげるようです(あくまで自己都合退職というわけですね。)。
釣りの世界での「タコ釣り」から
「タコる」は、釣りの世界でよく使われる言葉で、竿先にタコがかかった状態を表します。
しかし、タコは引っ張られるとしがみつく習性があるため、竿を引き上げようとしてもタコがなかなか外れず、長時間引きずってしまうことがあります。
このような状態が「タコ釣り」であるため、失敗したり、うまくいかない状況を「タコる」と表現するようになったとされているようです。
電機メーカーの技術者が使った言葉から
もう一つの説として、昭和30年代に日本の電機メーカーの技術者たちが使った言葉から派生したという説があります。
当時の電気製品には、コンデンサーの内部にタコ殻状の電解質が使用されていたため、コンデンサー内部で発生する不具合を「タコ殻病」と呼んでいたとか。
その後、技術者たちが「タコる」という言葉を使って不具合の発生や対策が進まない状況を表現するようになったとされています。
結論:諸説あるが、タコの扱いがひどい
こんな感じで諸説あるようで、タコるの語源・由来は結局よくわからなかったのですが、タコに対する扱いがひどいことはわかりましたね(笑)
「タコ殴り」、「タコ坊主」とか、悪口で「タコ!」なんてものも…
多くの言葉に使われているということは、それだけ身近な存在であるのでしょうが、マイナスイメージの言葉として使われるようになった経緯が気になりますね。
「バカ」、「あほ」、「タコ」…悪口って2文字で言いやすいものが多いような…
とすれば、ゴロだけでタコさんが悪口として採用された説が…
なんだかタコが食べたくなってきました・・・
美味しそうじゃないですか・・・?
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